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トルソーとはいったい何? マネキンとの違いや使用する効果を解説

トルソー

アパレル業界では、「トルソー」という人型のツールが広く使われています。「マネキン」や「ボディ」などと同じ意味合いで使われている言葉ですが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。アパレル業界に勤めていても、詳しい違いがわからない方はいらっしゃるかもしれません。
ここでは、トルソーとマネキンの違いやトルソーの種類、トルソー・マネキンを使用する効果などについてご紹介します。

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【目次】

■トルソーとは?

紳士用トルソー

トルソーとは、アパレルショップなどで販売用のアイテムを着せて、店頭でディスプレイするためのツールのことです。イタリア語の「torso(胴体)」が由来で、主に頭や腕、脚がないものを指します。
プラスチックや発泡スチロールなどの素材で作られたものが一般的で、表面の仕上げは布張りと塗装仕上げの2種類に分けられます。

トルソーではなく、ボディ(body・体、胴体)と呼ばれる場合もありますが、トルソーとほぼ同じものと考えて問題ありません。ただし、メーカーによっては、布張りのトルソーを指してボディと呼ぶ場合もあります。

■トルソーとマネキンの違い

マネキン

マネキンは、胴体だけでなく頭や腕、脚がついているディスプレイツールのことです。フランス語のMannequin(モデル)が語源で、本来は販売員を指す言葉として使われていました。

しかし、日本では販売員を指してマネキンと使うことは少なく、洋服を着せてディスプレイする「マネキン人形」を指すのが一般的です。

トルソーやマネキン、ボディはいずれも洋服を着せてディスプレイするものですが、大きな違いとしては胴体に頭や四肢がついているかどうかです。違いをまとめると、以下のようになります。

・トルソー:主に胴体だけ(頭や脚、腕がないなど、体の一部を形にしている)
・ボディ:トルソーとほぼ同じ意味(特に布張りのトルソーを指すケースも)
・マネキン:全身人形(頭や腕、脚がある)

形状以外にも、トルソーとマネキンには使われ方に違いがあります。
例えば、マネキンは高級感や大人っぽい雰囲気を出したい時に使われることが多いです。
全身人形なので、サングラスや帽子、バッグなどを含めた全身のコーディネートが行え、実際に人が着用しているように見せられます。
また、型の改造が行いやすいので、ポーズや体形を変えた別注品を作りやすい点も特徴です。

一方で、トルソーはナチュラルな雰囲気に仕上げたいシーンで多く使われます。
一部に着用する洋服やアクセサリーをアピールする際や、服を作るときに活躍します。
マネキンに比べると軽量で扱いやすく、胴体だけなので着替えを簡単に行えるのも魅力です。

■違いがわかりづらいトルソーやマネキンも

腕付きトルソー

一般的にはトルソーまたはボディは主に胴体だけのディスプレイツール、マネキンは全身人形といえますが、近年はどちらなのかがわかりづらいツールも多く見られます。 脚部はないが腕がついているもの、脚部はあるがヘッドがないものなどが、その一例です。腕のついているものは「腕つきトルソー」、脚部がありヘッドはないものは「ヘッドカットマネキン」などと呼ばれます。

紛らわしいですが、基本的にマネキンは全身人形、トルソーまたはボディは脚部のない胴体がメインのツールと考えておきましょう。

■用途ごとに異なるトルソーの種類

トルソーは、用途に応じて3つの種類に分けることができます。トルソーの種類と、それぞれの特徴について知っておき、使い方に合わせてトルソーを選べるようにしましょう。

・ディスプレイ用

ディスプレイ用トルソー

アパレルショップなどで見られるのがディスプレイ用のトルソーです。シャツや上着などをディスプレイすることで、ファッションを着用しているイメージが沸きやすくなる効果が期待できます。
基本的にはボディ部分だけなので、全身型のマネキンよりもディスプレイチェンジが簡単、持ち運びやすいものが多いなど、使い勝手に優れているのがメリットです。ディスプレイ台の上など、限られたスペースにおける卓上タイプもあります。
また、コーディネートの提案や、ECサイトで販売する商品の撮影用途で使われることもあるようです。

ディスプレイ用のトルソーは、表面の仕上げから布張りと塗装仕上げにさらに分けられます。
布張りのトルソー(ボディ)は柔らかい雰囲気を演出できるため、主にカジュアルファッションを着せるのに適しています。塗装仕上げのものより低コストなのもメリットです。 一方で塗装仕上げのトルソーは、造形のリアルさが特徴です。水着や下着など、表面の露出が多いアイテムを着せるのに向いています。

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・ソーイング(洋裁)用

ソーイング(洋裁)用トルソー

洋裁のために設計されているトルソーもあります。
布張りのものが多くピン刺しを行いやすい、ボディラインが入っていてサイズがわかりやすいなど、アパレルショップで使われるディスプレイ用のトルソーよりも、作業のしやすさを考えて設計されているのが特徴です。

・和装用

和装用トルソー

着物の着付けを練習する用途で使われるトルソーです。腰帯が締めやすいように、腹部の辺りには柔らかい素材が使われているケースが多いです。体型が寸胴なので、着物を着せてディスプレイした際にきれいに見えます。
また、スタンドを2本使用して設置した際の安定感を高めていて、帯締めの際にトルソーがぐらつきにくいのも特徴です。

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■店舗でトルソーやマネキンを活用する効果

店舗でトルソーやマネキンを活用する効果

トルソーとマネキンは主に、ファッションやアパレル業界で使われることが多いです。服やアクセサリーをディスプレイすることで見栄えを良くしたり、魅力を効果的にアピールしたりできるようになります。
また、着用時のイメージが湧きやすいことから、顧客の購買意欲を高める効果も期待できます。

試着しなくてもイメージが湧きやすいことから、トルソーやマネキンにディスプレイされている商品は売上が伸びる傾向にあるとされています。季節のアイテムや売り出したい新商品などは、トルソーやマネキンを活用してディスプレイを行うと良いでしょう。

■トルソーやマネキンの使い方のポイント

トルソーやマネキンの使い方のポイント

トルソーやマネキンを使ってアイテムのディスプレイを行う際は、デートやスポーツ観戦、夏休みの旅行など、具体的なシーンを最初に想像しておくことが大切です。具体的なシーンを設定することで、従業員はどのようなファッションをディスプレイすれば良いのか考えやすく、顧客側はアイテムを自分が使用している場面を想像しやすくなります。
夏場ならサングラスや帽子、冬ならマフラーを一緒に用意してマネキンに着せるなど、小物類をディスプレイしやすくなる点もメリットといえるでしょう。

また、腕つきトルソーやマネキンの場合は、設定したシーンに適したポーズを取らせるのも使い方のポイントです。腕が変な方向に向いている、手の位置がおかしいなど、不自然なポーズのトルソーやマネキンを用意しても、顧客が具体的なイメージを膨らませられない可能性があります。
人が実際にその姿勢を取れるのか、シーンに則したポーズになっているのかなどを踏まえて、ディスプレイを考えるようにしましょう。

■商品のアピールにトルソーやマネキンを活用しよう

トルソーは、アイテムをディスプレイして来店者にアピールしたり、店舗の雰囲気を作ったりする役割を持つ重要なアイテムです。上手に活用すれば、顧客の購買意欲を高めて、売上アップにつなげられる可能性もあります。

マネキンと似ていますが、柔らかい雰囲気を作りやすい、ディスプレイチェンジが簡単、軽く扱いやすいなど、トルソーならではのメリットも多いです。一方で、腕や脚があるマネキンの方が動きやシーンを表現しやすく、躍動感のあるディスプレイを行えるでしょう。

違いやそれぞれの特徴を抑えたうえで使い分けるのが、ディスプレイの際のコツです。
特にアパレル用品を取り扱っている店舗の方は、トルソーやマネキンを活用してみてはいかがでしょうか。

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