【目次】
■防災グッズは「持ち出し袋」と「備蓄品」の2種類に分けるのが基本
防災グッズは、避難時にすぐに持って逃げる「非常用持ち出し袋(一次避難用。以下、持ち出し袋)」と、自宅や避難所での生活を支える「備蓄品(二次避難・自宅避難用)」の2種類に分けて準備するのが基本です。持ち出し袋は重量・容量に限界があるため(背負って動ける重さの目安:男性で約15kg、女性で約10kg以下)、命を守るために最低限必要なアイテムに絞って準備することが重要です。
一次避難は、自宅など今いる場所が危険になった場合、安全な場所に素早く避難することを指します。二次避難は、災害発生後に一時的な避難場所から、体育館などのより安全で長期滞在が可能な避難所へ移動することを指します。
一次避難用と二次避難用では、必要なグッズが異なります。基本的に、災害発生直後は今いる場所から安全な場所へと避難することが多いです。初めて防災グッズを用意する場合は、一次避難用のグッズを優先して集めると良いでしょう。
■一次避難用の防災グッズ
・飲料水
水は生きるための必需品です。飲料水の備蓄は1人1日3リットル、最低3日分が目安ですが、すべてを持ち出すのは重く現実的ではありません。持ち出し袋には持ち運べる範囲の量を入れ、残りは自宅に備蓄しておきましょう。飲みやすさや衛生面の観点から、500mlのペットボトルで小分けに用意するのがおすすめです。
・食料
持ち出し袋には、荷物が重くなりすぎないよう1日分程度の食料(調理不要でそのまま食べられる缶詰、乾パン、エネルギーゼリー、お菓子など)を用意しておきましょう。3日分~1週間分の食料は、二次避難や自宅避難用の「備蓄品」として用意します。 赤ちゃんや小さい子どもがいるご家庭の場合は、液体ミルクや離乳食なども持ち出し袋に入れておくと安心です。
・衛生管理のためのアイテム
避難中や避難先で健康を維持するには、衛生用品も大事です。トイレットペーパーやウェットティッシュ、歯磨きセット、マスク、おむつなどの用意も欠かせません。女性の場合は、1~2日分の生理用品も忘れずに用意しましょう。
容量に余裕があるなら、1日分の下着や着替えを用意するのもおすすめです。
・医薬品や常備薬
万が一の怪我に備えて、絆創膏や消毒液、ガーゼなどが入った救急セットも必要です。持病がある場合は、常備薬やお薬手帳も用意してください。
避難中は強いストレス下にあるので、胃腸薬や整腸剤などもあると役立ちます。
・貴重品
災害発生時は、自身の命を守るために、可能な限り素早く避難する必要があります。持ち出し袋には貴重品を多く入れるのではなく、本当に必要なものだけを選ぶことが重要です。
持ち出し袋に入れて持ち出したい貴重品としては、運転免許証・健康保険証・マイナンバーカードなどの「コピー」、預金通帳のメモ(口座番号)、公的機関の手続きで使う「印鑑(認印)」などが挙げられます(※原本はすぐ持ち出せるポーチ等にまとめておきましょう)。 また、停電や通信障害で電子決済やスマホが使えなくなる事態に備え、公衆電話で使える10円・100円硬貨を含めた現金(小銭)も一緒に準備しておくのがおすすめです。
・照明
災害時は、電気が止まって道や避難所が暗くなっている場合があるため、懐中電灯も用意しておくと便利です。周囲を照らすだけでなく、救助を求める際などにも活用できます。
電池切れの心配が少ない、発電式や充電ができるタイプがおすすめです。電池式の場合は、予備の電池も用意しておきましょう。
・防災ラジオ
テレビやインターネットが使えない場合に備えて、情報を得るための防災ラジオも欠かせません。防災ラジオは、AMとFM放送を両方聞けて、手回し充電や太陽光充電ができるタイプがおすすめです。小型で持ち出し袋のスペースを取らないものを選ぶのも良いでしょう。
また、防災ラジオの中には、スマホ充電機能やライト付きのものも販売されています。幅広い用途で使えるものなら、用意するアイテムを減らすことができて便利です。
■二次避難用の防災グッズ
二次避難では避難所などで生活することになるため、一次避難用の防災グッズだけだと不便を感じることがあります。
一次避難用の防災グッズに加えて以下も用意しておくと良いでしょう。
【簡易トイレ(3日分)】
避難先でも、水道が止まっている、避難者が多く混んでいるなどの理由で、トイレを使用できない可能性があります。1人1日5回を目安に、最低でも3日分(約15回分)、できれば1週間分(約35回分)の簡易トイレを用意しておくと安心です。可能であれば、さらに多めに用意しておくことをおすすめします。
汚物を入れるビニール袋や、除菌・消臭効果がある凝固剤なども併せて用意すると、より衛生的に使えます。
【寝袋】
避難所では、毛布などの数が揃わないことも少なくありません。保温性の高い寝袋やエアーマット、ブランケットなども用意しておくことをおすすめします。
特に、車中や屋外に避難して過ごす場合は、災害用の寝具は必須です。
【カセットコンロ】
カセットコンロを用意しておくと、避難先でも加熱調理が行えて便利です。カセットボンベをはじめ、紙皿や割りばしなど、使いやすい食器も併せて用意しましょう。
【ランタン】
夜間でも周囲や手元を照らせるランタンは、ライフライン復旧までの間活躍します。燃料式ではなく、電池や充電で使えるLEDランタンがおすすめです。
【ウォータータンク】
水道が止まっている場合は、生活用水用を溜めておくウォータータンクも必要です。避難所と給水所を行き来しやすいように、使い勝手の良いものを選びましょう。
■自宅で避難する場合
避難所ではなく、自宅に留まって生活するケースも考えられます。自宅避難用の防災グッズを揃える際は、電気、ガス、水道などのライフラインが停止することを想定した準備が大切です。
【自宅避難用の防災グッズ】
・寝袋、毛布
・簡易トイレやトイレットペーパー
・カセットコンロ
・紙皿、割りばし
・ドライシャンプー など
ライフラインの復旧には時間がかかるため、最低3日分、できれば1週間分を目安に準備するのがおすすめです。政府も、最低3日分、できれば1週間分の備蓄を呼びかけています。車中避難の場合も同様の備蓄が必要ですが、プライバシーの確保や防寒対策、エコノミークラス症候群への注意など、車中泊特有の対策も考慮しましょう。
■防災グッズセットもおすすめ
防災グッズを揃える際に、チェックリストなどを使って防災グッズをひとつずつ揃えていくのは手間がかかります。そのような際は、必要なものがまとまっている防災グッズセットを選ぶのがおすすめです。
小さくコンパクトにまとめられたものをはじめ、〇点セットや〇人用など、さまざまなバリエーションが販売されています。家族の人数や用途などに合わせて選ぶようにしましょう。
■ローリングストックを意識しよう
災害時用の保存食を用意しても、そのまま放置し続けると賞味期限が過ぎてしまいます。保存食の管理では、「ローリングストック」の意識を持つことが重要です。
ローリングストックとは、日常生活で保存食を消費しながら購入を繰り返し、備蓄した保存食全体の鮮度を保つことを指します。保存食の消費→購入のサイクルを回しておけば、災害時に非常食がなかったという事態を防ぐことが可能です。
また、日常の食事から保存食を食べ慣れておくことで、避難先でも普段と同じ食事が並ぶので安心できるという効果もあります。
■防災グッズを揃えて有事に備えよう
日本は世界的にも災害が多い国のひとつです。他人事と思わず、有事に備えて防災グッズを用意する必要があります。住んでいる立地や家族の人数などを考慮しながら、一次避難用と二次避難用の防災グッズをそれぞれ用意しましょう。アイテムの有無が避難生活を左右することがあるので、漏れがないように注意してください。
まだ防災グッズを揃えていないという方は、今回の内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。












