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紙袋の材質の種類とは? 特徴や選び方などもご紹介

大きな紙袋

商品を購入した際やギフトをもらった際など、紙袋は日常生活において手にする機会が多いアイテムです。プラスチック製レジ袋の有料化が義務付けられて以降、紙袋に切り替える店舗も増えつつあります。
馴染み深い紙袋ですが、使われている材質によって特徴が大きく異なることはご存知でしょうか。ここでは、紙袋に使われる材質の種類やそれぞれの特徴、選び方のポイントなどをご紹介します。

【目次】

■紙袋の材質の種類と特徴

色んなサイズの紙袋

一見すると同じように見える紙袋ですが、材質によって見た目や耐久性が異なります。材質ごとの特徴を知っておけば、シーンに適した紙袋を使い分けられるようになるでしょう。
紙袋の主な材質の種類と特徴は、以下の通りです。

・コート紙

リボン付き紙袋と腕時計

コート紙とは、上質紙の表面に塗料を塗って、美しさや滑らかさを高めた紙のことです。塗工紙とも呼ばれていて、表面には艶や光沢があります。
インクが紙に染み込みにくいのが特徴で、紙袋に写真やイラストといった精細なデザインを印刷したい場合に最適な素材です。

紙袋以外にも、ポスターや商品のパッケージ、チラシ、雑誌など、幅広い用途で使われています。

・未晒(みさらし)クラフト紙

クラフト紙の紙袋

未晒(みさらし)クラフト紙とは、漂白前のクラフト紙のことです。茶色クラフト紙とも呼ばれます。原料となる木材(パルプ)の色が残っていて、ザラザラとした手触りをしているのが特徴です。

水気には弱いですが、紙の繊維が長くしっかりと絡み合っているため、強度に優れています。
素朴な風合いがあることから、カフェや雑貨屋など、ナチュラルなイメージを出したい商品の包装に使われることが多いです。

デメリットとしては、印刷適性は他の材質に比べると劣る点が挙げられます。ロゴなどのシンプルなものなら問題ないものの、写真のような細かな表現が求められるデザインの印刷には向きません。
また、材質の茶色がインクの色に影響することもあります。明るい色のインクを使って印刷をする場合は注意が必要です。

・晒(さらし)クラフト紙

ピンク色の紙袋

未晒(みさらし)クラフト紙とは異なり、漂白加工を施したクラフト紙が晒(さらし)クラフト紙です。白色クラフト紙とも呼ばれます。表面は少しザラついた手触りですが、上品な雰囲気を感じられるのが魅力です。
和風から洋風まで幅広いデザインで使える、コート紙より安価、未晒(みさらし)クラフト紙ほどではないものの強度に優れるなど汎用性も高く、お土産屋やデパートなど多くの店舗で使われています。

・片つやクラフト紙

白と黒の紙袋

片つやクラフト紙は、晒(さらし)クラフト紙の片面にプレス処理を施したものです。表面には艶があり、裏面はクラフト紙特有のざらついた手触りが残っています。
加工を行うのが片面だけなので、クラフト紙の中では安価に作ることが可能です。

表面が滑らかなので、クラフト紙特有の強度と印刷適正の高さを両立している点が片つやクラフト紙の魅力です。

・上質紙

茶色の紙袋

上質紙は、化学パルプを100%使用した紙のことです。コピー用紙や書籍、冊子に使われることが多く、表面に光沢や艶がなく、少しざらついた質感となっています。

写真や色がはっきりしている印刷には向いていませんが、インクが染み込みやすいので、文字の印刷には適しています。耐久性も高く、破れにくいので、しっかりとした包装を行いたい時におすすめです。

■表面加工の種類

色んな柄の紙袋

紙袋は、表面に加工を施すことで、強度を上げたり印刷の色落ちを防いだりできます。表面加工の種類と特徴も、材質と併せて覚えておきましょう。
紙袋の代表的な表面加工の種類をご紹介します。

・PP加工

紙袋の表面にポリプロピレンのフィルムを貼る加工がPP加工です。表面をフィルムで覆うため耐水性に優れていて、多少の雨にさらされても問題ありません。汚れにくさや破れにくさが高まる点もメリットです。
PP加工はグロス加工とマット加工の2種類に大きく分けることができます。

紙袋以外にも、ポスターや商品のパッケージ、チラシ、雑誌など、幅広い用途で使われています。

【グロス加工】

水色のグロス加工の紙袋

表面に艶や光沢が出る加工です。華やかな印象を与えられるので、結婚式の引き出物やジュエリーなどを入れる紙袋に適しています。

【マット加工】

茶色のグロス加工の紙袋

グロス加工とは異なり表面に光沢がなく、さらりとした質感が特徴です。上品で柔らかいイメージを持たせられるため、主にビジネスシーンでの使用に適しています。
グロス加工に比べて光を反射しにくいため、印刷が見やすい点も魅力です。

・ニス引き

オレンジ色のニス引き紙袋

印刷面に樹脂製の液体を塗るのがニス引きです。表面を透明な膜でコーティングすることで、印刷の色落ちを防ぎます。
PP加工に比べると撥水性や強度を高める効果は薄いものの、光沢を出すことができるのがメリットです。濃い色で印刷した、デザイン面を保護したいという場面に適しています。

また、紙袋全体にしか加工できないPP加工とは異なり、印刷した場所など特定の部分だけ塗布することが可能です。コストを抑えながら色落ちを防ぐことができます。

■提げひもの種類

紙袋の提げひも

紙袋は、本体だけではなく持ち手となる「提げひも」も重要な要素です。材質と同じく種類によって特徴が異なるので、違いを覚えておきましょう。
代表的な提げひもの種類とそれぞれの特徴は、以下の通りです。

・PPひも

PPひも

ポリプロピレン製の糸で編んだ提げひもがPPひもです。紙袋に使われるひもの中では安価で、コストパフォーマンスに優れています。耐水性や耐久性も高く、水に濡れても強度がほとんど変わらないことから、重たいものを入れる用途に最適です。

また、カラーバリエーションが豊富で、紙袋のイメージに合わせて提げひもを選ぶことができます。

・紙単丸ひも、紙三本ひも、紙平ひも

紙単丸ひもと紙平ひも

紙単丸ひも(かみたんまるひも)は、紙テープをねじり合わせて作ったひものことです。薄い紙をねじって作るためハリがあり、強度にも優れています。カラーバリエーションも豊富で、紙袋の材質や色と合わせやすいことから、紙袋では広く提げひもとして使われています。

紙三本ひもは、名前の通り3本の紙をねじって1本の提げひもにしているタイプです。紙単丸ひもよりも太く、高い強度を備えています。しめ縄のような見た目で、和風デザインの紙袋との相性が良好です。

紙平ひもは、紙の幅が均等に平たくなるよう折りたたんで作られたシンプルな提げひもです。納品状態では袋の内側に折りたたまれた状態であることが多く、かさばりにくいため、レジ周りなどで比較的コンパクトにストックすることが可能です。

どれも紙製の提げひもなので、古紙回収の際に紙袋と分ける必要がありません。簡単にリサイクルできる点もメリットです。

・アクリル丸ひも、平ひも

アクリル丸ひもと平ひも

衣類などにも使われている「アクリル繊維」で作られた提げひもも展開されています。編み方によって、丸い形状のものと平たい形状のものに分けられます。

丸い形状のひもは高級感を備えていて、雑貨店やジュエリーショップなどの紙袋に使われています。
平たい形状のひもは存在感があり、長さを伸ばせば肩掛けすることもできるため、アパレル系の店舗で使われることが多いです。

・ハッピータック

ハッピータックの袋

プラスチック製で、耐久性や耐水性に優れている提げひもがハッピータックです。ハンドル部分にパーツがついていて、袋の口を閉じることができます。
中身が見えたり飛び出したりする恐れがないので、福袋やお菓子屋さんのプチギフト用袋に使われたり、パンフレットや資料、書類などを入れる用途で使われることが多いです。

・小判抜き

提げひもがなく、紙袋本体に穴をあけて持ち手にしたのが小判抜きです。穴の部分は厚紙などで補強されていることが多く、手で持っても曲がりにくいように設計されています。
ただし、ひも状の持ち手に比べると耐久性に劣るため、重たいものを入れる紙袋には適しません。

■用途に適した紙袋を選ぶことが大切

紙袋とプレゼント

材質や表面加工、提げひもの種類など、紙袋は多くの種類があり、それぞれ見た目の高級感や手触り、耐久性、加工にかかるコストなどが異なります。
紙袋を選ぶ際は、用途を明確にしておくことが大切です。

例えば、重たい商品を入れることが多い場合は、耐久性に富んだ材質の紙袋を選ぶ必要があります。高級感を出したい場合はPP加工を施して艶を出したもの、デザインをきれいに見せたい場合はコート紙のものを選ぶのも良いでしょう。
このように、どのような商品を入れるのか、どんな印象を持たせたいのかを踏まえておくと、イメージに即した紙袋を選びやすくなります。

■材質の違いを押さえて紙袋を選ぼう

一見するとどれも同じように感じる紙袋ですが、材質や加工によってさまざまな種類に分けることができます。
店舗でまとめて発注する場合はもちろん、個人でプレゼント用に紙袋を活用する場合も、違いを知っておけば用途に適した紙袋を選びやすくなるでしょう。
今回ご紹介した内容を参考に、入れるものに適した紙袋を用意してみてはいかがでしょうか。

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